君も海守(うみもり)になろう!

昭和40年代の話ですが「サンスターのスパイ手帳」というのが当時の小学生の間で流行りました。
スパイのライセンス証とか追跡シール、暗号表、中でも一番凄かったのが水に溶けるメモ。カンニングに使って先生に見つかったら口の中に入れて溶かしちゃえば証拠が残りません。この時代、007、ナポレオン・ソロ、スパイ大作戦。スパイの全盛期だったわけです。

だから何だというわけではありませんが話は「海守(うみもり)」です。
この「海守」は海上保安庁が募集している日本の海を守る義勇兵の制度です。
古代、筑紫・壱岐・対馬など北九州の防備に当たった兵士「防人(さきもり)」の制度を現代に復刻させたものです。

シーカヤックに乗って海を回っていると国籍不明の不審船や危険な生物に出会うことも多くあります。
そういう危険から日本を救うために生まれたのが「海守」です。
江ノ島に上陸した不審な潜水艦や、某国の工作船、石油タンカーを狙うベスターや真珠貝を食い尽すガマクジラといった海からの脅威を勇敢なシーカヤッカーが力を合わせて退治するという夢のあふれる仕事です

海守のホームページから入会手続きをするとIDカードや無線機になる秘密バッチ、勇気のしるしのステッカーなどが送られてきます。 これはまるでスパイ手帳の世界、見ているだけ血が騒ぎます。

もちろんこのIDカードは殺しのライセンスです。この基本セットに麻酔針を仕込んだ腕時計と追跡めがねがあればコナン君にだってなれます。
入会するだけでこんな立派でお金のかかっているスパイグッズが無料で送られてくるというのは感動です。さすがに日本財団、いい仕事してくれます。単なる官僚の天下り機関の仕事じゃありません。

(2015.7.25追記)
118番の認知度が高まったこと、各地の会員による活動が根付いたことから、2014年1月31日に海守の新規会員募集は終了しました。
また2015年3月31日より海守事務局は海上保安協会が継承しています。


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